坐骨神経痛とは

ここでは椎間板ヘルニアと関係の深い坐骨神経痛についてお話し致します。

解剖学的には、坐骨神経は脊髄神経から出ている神経叢のうち仙骨神経叢(L4~S3)に属する神経です。そして、この坐骨神経は人体の中でも最大の神経で、ヒトの親指ほどの直径があり、しかも長さは1㍍以上もあります。ですから下肢の筋肉や皮膚の大部分を支配している神経とも言えます。

従ってこの神経が異常になれば、腰部・臀部・大腿部・下腿部の下肢全域にわたって広範囲の症状として痛み・筋力低下・知覚異常(しびれ感)などが現れることになります。

この坐骨神経痛が起きる多くの原因としては、ぎっくり腰の初期に安静を保てずに無理をして症状が悪化したり、軽い腰痛の時に治療をせずに慢性化してしまい、それが悪化してしまった場合に起こってきます。

そして、腰椎が正常な位置からわずかにズレて、脊髄神経根を圧迫して坐骨神経痛になる場合と、椎間板の髄核が脱出して椎間板ヘルニアとなり、脊髄神経根を圧迫してなる場合や骨盤の骨折、腫瘍などがあげられます。

ここでは、前者のの場合についてのみ、お話をしてまいります。

構造的には大体、図A‐①・②のように、背骨の縦軸を中心に椎骨が回転して神経根を圧迫する場合と、図B‐①・②のように椎骨が左右に傾斜して神経根を圧迫する場合があります。


症状としては図A‐①のように後方から見て、椎骨が右回りに回転して、腰椎の右側の部分が神経根を圧迫した場合には、右側から出て右臀部・右下肢にかけて支配している神経根が圧迫されるので、右腰部から右臀部・右下肢にかけて痛みが現れます。体重を右足の方にかけているとさらに痛みが増してきます。 そのため、患者はこの痛みを少しでも軽減させるため、体重を左足にかけて左に傾いた姿勢をとるよいになりなす。その他に筋力低下や知覚異常・腱反射の消失や低下なども現れますが、少し専門的になりますのでこの紙面では省きます。

図A‐②の場合は、前記とは反対に、腰椎が右回りに回転して、腰椎の左側の部分が神経根を圧迫した場合には、左側から出て左臀部・左下肢にかけて支配している神経根が圧迫されるので、左下肢の方に痛みなどが現れてきます。

次に図B‐①のように腰椎が右下方に傾斜して椎骨の右下部が神経根を圧迫する場合には、右腰部から右臀部・右下肢に痛み等の坐骨神経痛特有の症状が現れます。また、図B‐②のように腰椎が右下方に傾斜して椎骨の左上部が神経根を圧迫する場合には、左腰部から左臀部・左下肢にかけて同様の症状が現れます。

また図B‐①・②とは反対に椎骨が左下方に傾斜して椎骨の左下部で神経根を圧迫する場合と、その椎骨の右上部で神経根を圧迫する場合とがあります。これも前者の場合には左側に症状が現れ、後者の場合には右側に症状が現れます。


治療法は腰椎が正常な位置からわずかにズレて、脊髄神経根を圧迫して坐骨神経痛になっているのですから、どのようにズレていても、徒手で、ズレた腰椎の捻れと傾きを正常な正しい位置に矯正して戻す施術をすればいいのです。
坐骨神経痛になった時の対策として、効果のある簡単な体操を説明しておきます。坐骨神経痛になると臀部の筋肉である梨状筋が緊張し、坐骨神経が骨盤の大坐骨孔から下肢に出るところで、さらに梨状筋で締めつけられ痛みが増したり、その他の症状も増していくことが多くありますので、この梨状筋の緊張をゆるめる体操をすることにより、痛みなどの症状を軽減することができます。

自分で出来る簡単な対策

まず自然に立ち、肩幅に両足を開き、痛みの現れている片方の足の踵(かかと)を軸にして外側にゆっくりと大きく円を描くように限界まで開き、10秒間そのまま開いた状態にしておきます。10秒たったらゆっくりと円を描きながら、元の位置にもどします。


1分後又、再び痛みのある方の足を前記の要領で同様の動作を行います。このように3回を1セットとして1日に3セットから5セット行います。(痛みが強い時でも行って大丈夫です。)

体操の他に心がけることは、ぎっくり腰と同様の処置と安静が必要です。 尚、これらの事は当院で治療を受けながら上記のことを行なってみてください。 当院では、どのような治療をするのか?にリンクします!

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